CROWN PLAZA   Heidelberg
Kurfuerstenanlage 1 Heidelberg,69115 Deutschland
TEL 49-6221-9170
crowneplazaheidelberg@whgeu.com

● 8月26−28日
 今回の旅の目的地。当地で在外研究をしているC氏を激励するために、はるばる回り道をしながらやって来た。
 中央駅から1qという距離は,そう遠くはない。旧市街の入り口にある。旧市街の真ん中にある著名なホテルには冷房がない。ネット上にお値打ち価格で出ている。駐車場もある。ツインでベッドを離して設置してある。そんな理由で、クラウンプラザを選択。


杖をついたベルマン
 ネッカー川右岸を走っていた道が左岸に移ると、いよいよHeidelberg だ。市内の通りを事前にしっかりイメージできていなかったので、ホテルが見つからない。結局、ビスマルク広場から中央駅までの道路を二度周り、いよいよ三度目に挑戦となる。ネッカー川右岸から来るトラムの線路に沿って走れば,ホテルの前へ出ることに気づく。そうしてめでたく到着できた次第。

 白の骨組み(写真左)の下に一時とめる。どうやらここが玄関らしい。車寄せはない。ドアマンもいない。ドイツ語堪能のB氏が降りる。チェックインと駐車場の確認をするはず。しかし予約をしたのはわたしであり、予約票ももっているので、わたしも続く。

 ロビー(写真右。突き当たりがフロント)を見渡すもB氏の姿がない。写真右隅のセットの手前のソファに、C氏が待ちくたびれたという表情で座っていた。18:00の到着予定を19:00に変更し、それからさらに1時間も遅れたのだから、さもありなんだ。再会を喜ぶなんて雰囲気ではなかった。
 「お待たせ、やっと着きました。チェックインするからサポートしてください」と声をかけ、フロントへ。
ハローと声をかけてきたので、その若い女性のもとへ。

 予約票を提示することなく、「チェックインをお願いします。名前は○○です。日本から来ました。」
 「スペリングを言ってよ」「エス、エイ、アイ…です」「わかったわ」
 「二泊ね?」「うん」「じゃあ、ここにサインして」「これでイイ」「ええ、いいわ。これ、ルームキーよ」
 「車で来たんだけれど、駐車場はどこ?」「(えぇー面倒ねぇ)この通りを進んで、角を右に曲がるのよ。案内が出ているわ」 こんな感じ。(後刻、C氏が「あの人ぶっきらぼうだったね」と言った。)

 「そんなんで、わかるかな」と言いたい気分になったところへ、concierge desk にいたベルマンとしか思えない格好のご老人が、わたしに話しかけてきた。ドイツ語だからわかんない。側に来てくれたC氏が「車で来たのか? 荷物はあるか?と聞いてるよ」と教えてくれた。両方だと伝えてもらう。
 「駐車場はわかりにくいから、わたしが運ぶ」と言ったそうな。おお、バレーパーキングをしてくれるのだ! しかし、驚いた。この人、杖をついている。どうやって荷物を運ぶのだろう? ロビーの隅からカートを持ち出した。納得、なっとく。


 車へ戻ると、アレッ、二人とも車の中にいた。「荷物を運んでくれるから、カートに載せて」と言う。載せ終わると、また乗り込もうとするので、「車はベルマンが駐車場へもってってくれるから、われわれは部屋へ行くんだ」と、促す。ベルマンは、杖をカートに載せ、カートを引っ張る。なるほど、カートが杖代わりか。わたしもカートに手を添える。

 B氏は自身のチェックイン手続。A氏はカートと一緒に部屋へ行ってもらう。渡してもらうべく、チップをA氏に託す。
 B氏は例によって流ちょうなドイツ語で、別の係と和やかに手続を終える。8階の自室に入ったものの、B氏の荷物は2階のわれわれの部屋にあることに気がつく。電話がかかってきたので、B氏の部屋を探訪すべく、みなで荷物を運ぶ。バッグを二つ、三人で。
 エレベーターを降り、案内にしたがって歩く。四角形の三辺を歩く感じだ。ということは、この先にエレベーターホールがあるはずだと考え、先に進んだが、行き止まりだった。結局、三辺を歩くしかないのだ」。室料は同じだが、ダブルベッド一台なので、部屋は狭かった。

■セミダブルベッド二台
 A氏は窓とベッドとの間にトランクを広げ、わたしはクローゼットを占有した。
 足下のベッドカバーの中にかけ毛布が畳まれている。ターンダウンはなし。きれいにメイクされていたが、シーツ交換はなし。なぜかC氏がいる(写真右)。



■ バスルーム
 久しぶりに本物のドライヤー。アメニティ・グッズは二人部屋なのに一組。ティッシュ・ペーパーもある。シャワーカーテンが二重になっているのは久しぶり。今回の旅でははじめて。ドア裏の取っ手にバスタオルを掛けておいたら、交換されなかった。バスタブ内か、床に置くものらしい。




■ レストラン
 一カ所のみ。朝食で利用。席は自分で好きなところを選んで良い。
 入り口で部屋番号をチェック。朝食なしプランのB氏の部屋番号もあった。朝食付きプランと間違ってくれたかと喜んだが、チェックアウトの際、しっかりと請求されていた。19.5ユーロ=2600円前後というのは東京都心のトップホテルよりは廉価に思えたが、卵料理を頼むと6ユーロ追加になるそうで、東京と変わらなくなってしまう。このクラスのホテルにしては、朝食料金は高いと言えよう。でも七面鳥のハムなど、はじめて認識して食べるものも、たくさんあった。ウ〜ン。
 白ソーセージは、朝食に出るものだという。縦に二つに割り、皮をはがし、甘い辛子をつけて食べる。B氏は器用に実践してくれた。わたしも一本目はやってみた。なんとかできた。でも二本目は、輪切りにし、皮も一緒に食べた、これまでやって来たように。

 入り口の係は、朝のあいさつをするのだが、ほかのスタッフはしない。料理台を見回る係も、食器を片付ける係も、すれ違う際も、とにかくあいさつをしない。A氏は食器を片付けにくるたびに、ダンケと声をかけ続けたが、ついに返答はなかった!! 「客には声をかけるな」という指示でも出ているのだろうか。そういえば、黒服を見かけなかったなぁ。

 日本人は隅の席に座る傾向がある。隅に空席を見つけたが、料理を取りに出たあとで、日本製のウェット・ティッシュが置かれていた。
 ステイ中、数組の日本人を見かけたが、一組とだけ、会釈を交わした。
         


■ 再びフロント
 何時に交代するのかは不明だが、午前中のスタッフは午前だけ、夕刻のスタッフは夕刻だけ勤務するのだろう。わたしたちがステイした二日間はメンバーが固定されていた。そのうち、わたしにぶっきらぼうな対応をした女性は、ルフトハンザのシャトルバスの予約手続のしくみを良くは理解していなかったらしい。午前中(チェックアウト時)のスタッフの方が優秀だとは、直接交渉したA氏の感想。午前のスタッフは、ぶっきらぼうではなかった。


建物は新しくはないが、良く整備されている。部屋も清潔だったと思う。客室係はきちんとあいさつした。フロントの一名とレストランスタッフが、当ホテルの印象を悪くしている。フロント周りでも黒服の姿を見かけなかった。杖のベルマンは、その後見かけなかった。
 予約サイトに、口コミ情報として、このことを書き込んだ。しばらくしてホテルから封書がとどいた。投稿に対する返答かと予想したが、なんと Crown Plaza グループの会員証だった。そんなもの、申し込んだ覚えはないのだが…。(09.10.02記)